筆名について

   校正日誌 2004.01.07
 本文を一応ぜんぶ訳す。最後の一爻を終えた時、自分が『駄酒 煽』と名乗った訳が、やっと判った。最初に、最後を見据えていたか!
 この名前に対して友人達には、
 「アホらしい名前にして、恥ずかしい。失敗でしたね。」
 と言う者と、
 「あんなモンでしょう。覚えやすい名前だし、いいんじゃないですか? 君らしくて。」
 と言う者の二者があり、どちらも到底、ほめているとは思えぬのであった。
 ……… 気にしていたのである。………
 しかし、あぁ、そう言う意味だったのかと、自らの無意識に、脱帽。

 時同じくしてこの日、16年間、荷物と人と、私を運んだ車が、廃車に決まる。
 父が最後に買って運転した車。愛着の、かたまり。
 胸を鳴らし、咳をしながら、最期まで家族のために頑張った父の姿そのもの。
 この日確かに、何かが終わった。



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