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止めて、止める。山また山。
動かざること山のごとし
分け入つても分け入つても青い山( ←山頭火 )
こつこつ一人でする仕事に吉。複数でする事に凶。
孤独の卦。学問・芸術に吉。山ごもりのようなもの。
基本的に動かない方が良い。短気で転職などすると、財産を失う。
( 四難卦をご参照ください。)
ふもとより
山を見上げて 足なえて
善にやすらぎ 平にとどまる
「 ふもと 」 とは、初爻の事。
山ふたつ
今は上下の 言いなりに
とどめ置かれて 実に不愉快
自分のエネルギー不足もあって、周囲の状況や相手の反応に合わせざるを得ない時に、この爻が出た事があります。
原典に「快ならず」とあるのは、珍しい。よほどケシカラヌのか、自己実現の歩みを大切にするのか?
山々々
上下左右に 唾(つばき)して
みなに憎まれ 泣き狂うべし
人を蔑( さげす )んだり、侮( あなど )ったりしていたら、当然憎まれます。
せっかくの才能が台なしです。溜飲を下げるためだけで必要のない敵を作るのは、愚かな事です。
艮( とど )まらぬ
世にかろうじて わが身のみ
とどめ置き得る 立場なりけり
艮( ごん )の王
天下をとどむ 不才の徒
言( げん )つつましく
筋に沿い吉
原典では「言(ことば)序(ついで)あり。」
不才の身で上長に就任したら、多く高度な事を語るよりも、間違った事を言わない、基本的な事を的確に述べるように心がけて吉。「 なるほど 」ですね。
山の高きの いただきの
艮(とどま)る事の けだかさよ
鹿もひばりも 猛禽も
至れぬ高みに そびえ おる
今は、とどまる事が最も進む事であると言う、これは仏教流、逆説的表現。
猛禽( もうきん )類とは、ワシ・タカ・フクロウなどの大型で肉食の鳥。