61 風沢
大卦( 二爻ずつ見ると、離の象 )中爻の三、四が空虚で私心なく、二、五が中を得て剛陽で誠実を表す。
鳥が卵を抱くかたち。( 善悪に関わらず )強く想いを抱く。
『 孚 』の字は、羽ではなく、爪で子を守る象。また、卵の事を「 孚 」 という。
幸田露伴は中孚を「 接吻のかたち 」と。熱烈な相思相愛。
愛そうと ひとつ考え
決めたなら
浮気の水を 追い払うべし
さんずいと孚で浮。
天上と 地に隠れたる鳴鶴の
二声呼応し ともに翔けゆく
まごころが響き合い、高い地位に引き上げられます。
さんざんに 喜怒哀楽し
常ならず
こころ浮(うわ)つき
泣き笑いする
あまりに情緒不安定で、これでは何をやっても成功しません。まず気持を安定させましょう。
十四夜 孚(まこと)満ちるも 日は近し
私と小を断ち 公に進めば
ささいな事や、つまらないこだわりを捨てて、大切な事に邁進する。
王の孚で みな手を取り合って 歓喜する
『 孚 』の字は、羽ではなく、爪で子を守る象( かたち )。
まごころ。
孚(まごころ)も ここに極まり
にわとりの
声のみ高く すがた地に堕つ
( 凶 )
「 まごごろ、まごころ。」と、大声でわめき散らす。
なんと誠意のない、哀れで見すぼらしい姿だろう。