59 風水渙
渙は散らす。下卦の坎、寒さ、氷が、上卦巽、晩春の風に吹かれて、氷河割れ、船、港を出るの象( かたち )。( 上は巽木、下は水で船の意。渙の字義は氷が溶けて割れる事。)
小から大へ。雷水解は現実的な困難を散らすが、風水渙は精神的な事、鬱を散ず。
雷水解と同様、散乱・離散・まとまりがないなどの意味もあり、現状を散ずるの意がある。その場合神仏を祭る、渡航するなどが勧められている。法事などすると、親族が集まってきますからね。
基本的に相当良い卦。王は廟( 聖所・執政所 )におさまりおる。
散りはじめ
走り救うに すぐ上の
強き馬にて
統(す)べまとめけん
逃( 二 )げ散りぬ
時に降り立つ 安息所
得て静かなり 何もかも善し
身を散らす
志(こころざ)しのため
人のため
効きめなくとも 後悔もなし
誠心誠意、行っても効果は期待できないが、道義的に非難はされない。
行く所は応のある六爻。実際の占断では、切羽詰まった状況で、部外の有力者に泣きつくと応じてくれる事がある。
私を散らし 公に集いて
丘陵(きゅうりょう)の
ひかり輝く 大いなる道
( 大吉 )
ささいな事や、つまらないこだわりを捨てて、大切な事に邁進する。
散らしたままにせず、高い丘陵に公の大道利益のため人を集める。
王の言 汗のごとくに
ほとばしる
少貨散らして 大利得るなり
「 王の言も汗も、一度出たら戻せない」とは、本田先生の指摘。「戻すなよっ 」と言うのは国民の指摘。
原典では「 王居を渙すれば 」つまり家( 蓄財 )を売り散らせば咎なし。それというのも、彼が王位にあるから( 相当の財産があるから )と言う。
株やパチンコは、おこづかいの範囲でしましょう。
無残なる 気を吹き散らし
カヤの外