58 兌為沢だいたく

卦の順番おぼえかた ………………
いつや 少女を 眺めしは ………

本卦( 不変爻 )

 兌は少女 咲き誇るランの花のような笑い。
 飲食、水商売。兌は外にやわらかく、内には強いものを持っている。
 口先を使う商売。ジャーナリスト。口舌、口難、色難の卦。
 小事に吉、大事に凶。浅い喜びや成功。
0  乾の上が欠けているので、壊れる・損なう、また中途挫折の暗示がある。

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58 兌為沢だいたく 初爻

兌の初め 和して喜ぶ
我も汝( な )も
上下関係 猫にゃわからず

 自分の低い立場をまったく意識しないので、どこへでも入り込んで行き、誰も疑いません。巽の性質を、兌も持っています。
 猫は親子関係しか解らないそうです。(笑)


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58 兌為沢だいたく 二爻

兌の強さ 不二のまことの
なせるわざ
ひと喜ばす 道の尊さ
( 吉 )


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58 兌為沢だいたく 三爻

打算(兌三)にて ひと喜ばす
味気なさ
哀しみだけが 返り来るなり

 寂しさからか、人に取り入ろうとして、売れないコメディアンの悲哀をなめます。
 内面の充実を。


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58 兌為沢だいたく 四爻

邪(よこしま)な
兌(よろこ)びにひかれ
迷えども
目を上に向け やまい断ち切る
( 吉 )


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58 兌為沢だいたく 五爻

王様は
兌(よろこ)ばす者に 囲まれて
気づきし時には 裸のバカ様
( 凶 )

 最初は状況も相手の意図も何もかも、把握しています。
 ところがいつの間にか、気がついたらサダム・フセインや麻原のように、棺桶のような狭い箱の中で、わずかな現金とスナック菓子を持って、震えています。
 なんか、叱られて押し入れに逃げた、子供のようですね。


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58 兌為沢だいたく 六爻

兌は本来 高く支配す
ガラでなし
王と補佐とを 引きて喜ぶ

 この六爻、爻辞は 『 引兌。 引きて(あるいは引かれて)兌(よろ)こぶ 』 のみ。諸説あり、判断に苦しみますね。『 引く 』とは、「 関心や好意を誘う 」というほどの意味です。
 陰が不正で最上位に居るのですから、普通考えて凶ですが、本田済( わたる )先生は五爻と四爻がついてきたら吉。来なければ凶という判断。立野清隆先生は、五爻を誘惑して悪の道に行けば凶と、判断が分かれていると見えます。
 しかし加藤大岳師は『 成卦の主交 』である事に注目。つまり「 もっとも兌らしい爻 」 として見るべきと、「 引きて 」 ではなく、「 引かれて 」 兌ぶとしています。少女の喜びは、主に受動的なものだからでしょう。
 最上位にある陰は、引かれて喜ぶ。五、六に求められ、供給する喜び。

 しかし運勢・事業・取引の方は、六爻変じて天沢履。行けば危険が伴います。兌の象意から、基本的に強さがない。率先するのではなく、ついて行くべき時期である。すべて兌の象意、受動性をもって判断して行きます。
 だから恋愛・結婚も、女の身で求められて嫁くのは良く、主導性を求められる男の立場では問題。しっかりしましょう。同様に待つことは吉。
 出産は兌口が開いているので平産。もちろん、特に変調があった時には天沢履に注意します。
 転居・転職等の移動も、しない方が無難です。
 失せ物も供給された後で、見つからないと判断します。
 病気は悪い卦ではないので平癒しますが、早く治療しなければ変じて天沢履の凶兆があります。
 そもそも六爻は一つのサイクルの終焉で、その結果、陰が不正な状態にあるのですから弱っている時期と見、休養、養生が必要です。


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