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兌は少女 咲き誇るランの花のような笑い。
飲食、水商売。兌は外にやわらかく、内には強いものを持っている。
口先を使う商売。ジャーナリスト。口舌、口難、色難の卦。
小事に吉、大事に凶。浅い喜びや成功。
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乾の上が欠けているので、壊れる・損なう、また中途挫折の暗示がある。
兌の初め 和して喜ぶ
我も汝( な )も
上下関係 猫にゃわからず
自分の低い立場をまったく意識しないので、どこへでも入り込んで行き、誰も疑いません。巽の性質を、兌も持っています。
猫は親子関係しか解らないそうです。(笑)
兌の強さ 不二のまことの
なせるわざ
ひと喜ばす 道の尊さ
( 吉 )
打算(兌三)にて ひと喜ばす
味気なさ
哀しみだけが 返り来るなり
寂しさからか、人に取り入ろうとして、売れないコメディアンの悲哀をなめます。
内面の充実を。
邪(よこしま)な
兌(よろこ)びにひかれ
迷えども
目を上に向け やまい断ち切る
( 吉 )
王様は
兌(よろこ)ばす者に 囲まれて
気づきし時には 裸のバカ様
( 凶 )
最初は状況も相手の意図も何もかも、把握しています。
ところがいつの間にか、気がついたらサダム・フセインや麻原のように、棺桶のような狭い箱の中で、わずかな現金とスナック菓子を持って、震えています。
なんか、叱られて押し入れに逃げた、子供のようですね。
兌は本来 高く支配す
ガラでなし
王と補佐とを 引きて喜ぶ
この六爻、爻辞は 『 引兌。 引きて(あるいは引かれて)兌(よろ)こぶ 』 のみ。諸説あり、判断に苦しみますね。『 引く 』とは、「 関心や好意を誘う 」というほどの意味です。
陰が不正で最上位に居るのですから、普通考えて凶ですが、本田済( わたる )先生は五爻と四爻がついてきたら吉。来なければ凶という判断。立野清隆先生は、五爻を誘惑して悪の道に行けば凶と、判断が分かれていると見えます。
しかし加藤大岳師は『 成卦の主交 』である事に注目。つまり「 もっとも兌らしい爻 」 として見るべきと、「 引きて 」 ではなく、「 引かれて 」 兌ぶとしています。少女の喜びは、主に受動的なものだからでしょう。
最上位にある陰は、引かれて喜ぶ。五、六に求められ、供給する喜び。
しかし運勢・事業・取引の方は、六爻変じて天沢履。行けば危険が伴います。兌の象意から、基本的に強さがない。率先するのではなく、ついて行くべき時期である。すべて兌の象意、受動性をもって判断して行きます。
だから恋愛・結婚も、女の身で求められて嫁くのは良く、主導性を求められる男の立場では問題。しっかりしましょう。同様に待つことは吉。
出産は兌口が開いているので平産。もちろん、特に変調があった時には天沢履に注意します。
転居・転職等の移動も、しない方が無難です。
失せ物も供給された後で、見つからないと判断します。
病気は悪い卦ではないので平癒しますが、早く治療しなければ変じて天沢履の凶兆があります。
そもそも六爻は一つのサイクルの終焉で、その結果、陰が不正な状態にあるのですから弱っている時期と見、休養、養生が必要です。