42 風雷益
公共事業。公の利益を優先する時。
風と雷で動き多く、物事よく進む。
大事業 始まる時ぞ めでたけれ
力不足も 上から益さる
初爻は本来大事業をなしえる力はありません。
しかし上からの助けと命令で成し遂げるのですから、よく意欲して運命に応えてください。
誠意いま 上に通じて こと回る
神仏も魔も 益に(二)集うぞ
(大吉)
神と上、どちらの意味もある。
この爻、すぐ上の『 損 』卦の五爻に対応する。逆の立場ですね。ともに大吉です。
凶多し これを仕事と 見定めて
菓子折り持てば ご利益を得る
( 吉 )
さまざまな凶事を『 人生の仕事、義務 』と捉え、冷静に対応して一つずつ処理してゆきます。
しかし菓子折りではなく、真心もてば、とすべきでしょうか? ………( 笑 )
世に告げて
もし中庸を 踏むならば
益されるべし 遷都さえ成る
「 世に告げる 」 とは、官公庁や周囲の人々に告げる。
一人で抱え込んでいたら、悶々として思考の堂々巡りが始まり、抜け出せません。
「 行き詰まった。」と思った時には、とにかく「 しかるべき 」人や機関に相談します。そこから突破口が開かれます。
『 中庸を踏む 』とは、極端にかたよらず、また、自分の心の中心を踏む事。
「 遷都 」 とは、都ごとの引越し。生活の基盤からの大きな変化。
益せんと 思う心の 王様に
民草こたえて すべて通らん
( 大吉 )
強欲の
きわみに立てる 者などに
益する者なく ゲンコツの雨
この爻、『 訴訟の片聞き 』と言う意味もあります。
一つの意見( 思い )に固執するという事も含むのでしょう。
どんな時にでも、必ず双方の言い分を聞く癖をつけましょう。
強欲の結果は袋叩き。今で言う「 フルボッコ 」 ですね。
之卦、その行先は、水雷屯。