36 地火
日没。
明るさを夷(やぶ)る。
太陽が地の下にある暗君、闇の時代。
暮れて道 けわしき夜の
始まりぬ
闇 暗くとも 染まる要なし
周囲が暗くとも、自分が悪の世界に染まる必要はない。
歩けない
助けてくれたら 逃げられる
二(荷)車を呼べ!
明夷から去る
明君が 暗帝を討つは
民意(明夷)だが
帝(三かど)狩るには
急ぐべからず
成功して吉。慎重にね。
暴虐な 明夷の牙を 避けるには
四(よ)くふところに
忍び込むべし
太陽は 暗く夷(やぶ)れて
地に潜む
後もしばしも 燃えざるはなし
(末吉)
太陽は沈んだ後も、消えてしまった訳ではない。見えないだけで、その明るさは一瞬も衰えるものではない。
暗君が 栄えおれたは 闇のせい
ついに夜は明け 悪は地に落つ