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新婚時代。初めての恋人、結婚。
感性、直感を重んじる時。
神経過敏、感じ過ぎ、動揺のし過ぎ、感受性に振り回されないよう、注意。
寒暑(咸初)まず
足の指先 むずむずと
新しい季節 来るを感じる
まったく根拠のない、確かな幸福への予感。そんな経験はないでしょうか? 必ず何かがやってきます。今はその時の心の準備をすっかりして、眠り姫のように言ってやりましょう。
「 あなたでしたの?」と。
足と胸との
二心(ふたごころ)
咸の文字には 心なし
とどまれば平 行けば凶なり
上半身と下半身の問題として「 ふたごころ 」と使いました。
お行儀よく、いたしましょう。
二爻はすぐ上の三爻に引きずられてイヤに成っていますが、本来は五(王)に応じている。一時のつまらぬ感情に左右されず、現状維持です。
口先スズメと 盲動犬の
あとを無思慮に ついて行く
見る人も恥じ 想い咸三( 閑散 )
閑散( かんさん )、とは、暇なこと。ひっそりと静まりかえっていること。
上に媚び 下に劣情 ふらふらと
感じるままは
弛緩(しかん)に過ぎる
この伝統的解釈、ちょっと引っ掛かる。もうちょっと、可愛いものでは? 例えば想い人の周りをうろうろするような……… やっぱり弛緩( ゆるみ、たるむ事 )のしすぎですね。
五(いつ)みても
感動のない
咎もなければ
志(こころざし)もなし
六(む)くつけき 男が声も
高らかに
敏と感じる ままに ことほぐ
「 むくつけし 」とは、気味悪いさま、恐ろしいさま、無骨、無作法で精錬されていないさま。
「 ことほぐ 」とは、言祝ぐ・寿ぐ、と書き、「 祝い、喜び事を言う 」の意。原典では媚( こ )びを含んだ軽薄な言説を戒める。