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離は明。明知。文才。顕( あら )われる。露見。喧騒。別離。
火は何かについて( 付着して )燃える。人も何かについてしか、考えられない。
外に発散している時には、内側の心的エネルギーは空っぽになっている。
日(火)のはじめ
物は見えぬが 気ははやる
飛び出す前に まず行く先を
二見浦
闇を払いて 地を照らす
認識の光が現われ、すべての悪や凶を払う。
三時には 日の傾くは 常の事
挽歌つぶやき 飲んで想えよ
今までの事を振り返り、感慨にふけるべき時で、怨みや愚痴はただ醜悪な時だという。
なかなか聖人の境地では、ありますね。
世から火が
消えなばすぐに 地位狙う
姦臣たちまち ほふられるべし
原典では、焼かれて 殺されて 捨てられるそうです。
離の王は 上と下との 管理職
つらき憂(うれ)いが
身を守るべし
( 吉 )
離のきわみ
明と剛とを 兼ね備え
遠征しても 手柄あるべし
以上、上巻でした。