25 天雷无妄
天が雷で地を打つのは、何の作為( さくい )も意図もない。无妄は老子的な天地自然の大いなる運行。
それが人には災いとなる事が多い。『 どうしようもない 』の一語につきる。雑卦伝では「 无妄にわざわいあり。」という。
「 非業の死 」などと言うように、自らの業にあらざる事態。結果。
自分から積極的に出るでもなく、逃げるでもなく、自然の成り行きに
焦ったりして色々な小細工をすると自ら災いを招き取るようなものですから、おせっかいをして迷惑がられたり、分に過ぎた事を求めて恥をかいたりしやすい。
変化に気をつけながら最低の準備はして静観し、変動があったら対応しましょう。
最近では地震に対しても「 災害とともに生きる 」という考えが提唱されています。人口せいぜい4千万人くらい( 日本の国土でまかなえる人数 )で、阿蘇が噴火してきたら関東へ、富士山が噴火してきたら東北へ、一緒に噴火したり規模が大きかったりするとシュメール辺りに暮らし、二、三千年くらいしたらまた戻って来ると、縄文時代にはそうしていたようです。
漱石はよく引っ越しましたが、当時は持ち家があると貸し出し、その家賃で家を借り、あちこち住み歩いた人も多かったと聞きます。
『 无 』は、『 無 』の古字で、无妄は「 むぼう 」とも「 ぶもう 」とも読みます。
一抹( いちまつ )の 作為( さくい )も野心も なきゆえに
おこなう事は みな かなうべし
不思議にも まかず刈らずに 得た者は
狙った訳でも 望んだ訳でも
三(み)るべきを 怠る者は ただ無謀
牛泥棒の 罪きせられるべし
後ろを見ずに車をバックさせてぶつかる前、これが出た事があります。
「不注意・あわて者」と言う事で、関係ない事までぜーんぶ、私のせいに成っちゃったんですよ ………トホホ。
よく貞の 道まもる事これ 无妄の美
貞とは、欲望の制御力。舵取り。指揮者。しかも女性原理に属する。
そのまま『 女性原理 = 陰 』と考えて良いのかも知れない。
五(い)つの間にかに
かかりしやまい
薬なくして また治る
无妄の道に 病も苦もなし
无妄の道は、星くだけたって「善し善し」ですからなあ。
もちろん不調なら、病院に行ってくださいね。
天のきわみで 先行く無謀
無計画にも ほどがある
作為なきよう 作為する愚か