13 天火同人
同人( どうじん )とは自分と同じ人、友の事。
内の炎に 天は感応する。
明知( 離 )と実行力( 乾 )を兼ね備え、仲間と共に成功する。
初めから 火を持てる者 わずかなり
門よりいでて 友を探せよ
次には 小さく同人し
これでは
お家( うち )と 同じこと
世界は多彩 広く交われ
三年狙えど 隙はなし
彼 同人( 動じ )んは 我のさいわい
攻めていれば、ヤバイ事に成っていた。外から状況を見れば、自分の方が悪い事もある。攻めるスキのなかったのが、かえってラッキーだった。
よく求め 垣根こえたが 引き返す
その道義心こそ 真の友なり
同人を 阻( はば )む邪魔者 熱で消し
号泣するも のち笑い合う
同人の きわみはひとり その声は
露の光に 風の香りに
私は 『 西澤潤一の爻 』 と呼んでいます。西澤博士は、ノーベル賞を三つくらい貰っても、おかしくない人です。しかし工業の現場では、それこそ下っ端のペーペーから、「 西澤のおやっさんは 」 とか 「 西澤潤一は 」 などと、実に親しげに呼び捨てにされたり、(笑) 「 西澤先生が 」 などと、まるで誰もが直接習った事のあるように言われたりしています。
西澤博士は、どこにいらっしゃるのでしょう? 半導体の中に、結晶の中に、光ファイバーの中に、ネジ山の谷や木槌の陰にも、およそ工業の現場のあらゆる所に、工業に携わるすべての人と一緒におられます。まだまだ現役で、まったく驚くばかりです。
道を極めれば、その道そのものに成ると言う爻だと思います。
また、自分の人生を本当に楽しんで、よく味わいつくしたら、人は世界そのものになるという意味 ……… 普通はきっと、こちらの解釈を取るべきでしょう。まあ、同じ事ですね。