05 水天需
需は狙って待つ。乾も震と共に( 陽爻の常で )『 進む 』の意がある。しかし外卦は坎。大河、悩み、欠乏、困難などの事情が阻み、進めない。
水雷屯とよく似ている。
震( 三碧 )は困難を前にしての若者の苦しみ。しかし乾は徳川家康的に、戦略的に狙って待つ。
進めば、困難、策略( 坎 )に陥( おちい )る。
焦らず目的を見つめて待てば障害は消滅し、大川も歩いて渡れる。
無理に進むと( 下卦を上に押し上げ、上下を反対にすると )『 天水訟 』。争いごとが起こり、得る所はない。
最初には 普段のままで 淡と待つ
次にはそばで 準備して
非難されても あえて待つ
三途川 待てず飛び込む どざえもん
向こう岸まで 気は抜けぬ
多くの占断家は、溺れ死ぬと言っています。しかし原典ではこの通りですので、すでに飛び込んだ場合はがんばって下さい。
四を見て待つと 血の池ぬける
論理的、物理的に考えて、「絶対にこの状況から抜け出せない」と思われる事が、人生のうちにはしばしばあります。ところが、善きにつけ悪しきにつけ、仏陀の言う通り、『 この世界に永遠なるものは存在しない。』この状況にも、波があります。苦しいのに耐え、波を越えたら、一つの危機をやり過ごす事が出来ます。この卦のこの爻は、そんな時に出ます。
五ろり寝て 酒と肴で
友を待つ
『 友 』とは、下卦の応の二爻。部下の応援の意。
終(つい)には待てず 向こうから
来たる悪にぞ 誠心に
原典に「まねかざるの客 三人くる。」実際の人か、状況か、それに対し誠意を持って対応すれば、ついに咎なし。債権者会議の爻です。